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ゴリアテ | アニメ・ゲームブログ

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ハローワークに行ってきた。

小話

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毎日毎日ごろごろ、ゴロゴロ。

遊んでゲームして小説書いてピアノを弾いてサイトのデザインを調整してその繰り返し。毎日が趣味と遊びに没頭する日々。さすがにこのままではいけないとハローワークに行ってきた。

 

正直面倒くさくて仕方がなかった。ハローワークになんか行きたくない。仕事なんてしたくない。どうせ前の職場みたいに背負いきれないほどの責任を押し付けられて薄給で余裕のない生活を強いられる。私だけじゃなくみんな。働いたら負けだ。本気でそう思っていた。

 

ハローワークへ行く前日は面倒で仕方がなかった。

でもいざ行くと決めると体は軽かった。

私は仕事していたころと同じように、地味で質素だが高級感のあるブラウスと柔らかな素材にシンプルなクリアガラスの装飾がされた黒のスカートを着用した。その上から黒のジャケットを羽織った。更にコートを着用しマフラーを付け防寒対策は万全にして家を出た。

 

ハローワークは都心の小高いビルにあった。

狭い入り口には人が数人溢れていた。中にはむせ返るような人間の匂い。それは室内の暖房とあいまって気持ち悪さを感じさせた。

 

とにかく人で溢れていた。

座る場所もなかった。

 

20代くらいの人は余りいなかった。ほとんどが40代以上だったかと思う。

私は所定の用紙を渡され内容を記入することになった。

 

希望職種。

そこで私の手は止まった。

 

希望って何だろう。できるだけ詳しくと書かれている。

私の希望。できれば前職の経験を生かせるものがいい。私はまたWebデザイナーになりたいのだろうか。でも正直怖い。あのプレッシャーと責任の重さ。強いられる勉強の毎日。かりそめの人間関係。とても自信がなかった。

 

前職の経験を生かす、と前職と同じ事をする、は全く違う。

Webデザイナーを希望したとしても、問題は務める会社が善良かどうかだ。

 

低賃金で社会保障もない上、休日出勤や長時間労働を当たり前に強いてくるような会社はいくら希望職種であっても勤めたいと思わないし、逆に社員に対して充分な保障と余裕を与えてくれる会社は例え未知の領域でも今までの経験と知識を活用し貢献したいと思えるだろう。

 

私はとにかく書類を埋めるとそれを職員に提出した。

職員は何も言わなかった。

驚くほど優しかった。

 

もっと厳しく叱責されるかと思っていた。

努力が足りない。やる気がない。態度が悪い。今まで何をやっていたんだ。

言われれば限りがない叱責の言葉。

自分が思っていた職安とは裏腹に職員は優しい言葉で丁寧に、そして最後まで一切の蔑みすらなくお客様のように丁重に扱ってくれた。

 

当たり前なのかもしれない。

ハローワークとは職を失った人たちが来る場所だ。

理由はどうあれ多くの人は心に大きな傷を抱えている。そんな人たちに辛い言葉をかければかけるほど、その視野は狭くなる。

 

最初は部屋に居るだけ。

それが徐々に外に出なくなる。

いつしかベッドの中に引きこもり、

そして死に近づいていってしまう。

 

ここはそう言う境界線の縁に立たされた人たちがたくさんいる場所なのだ。

私と同じ。自分に自信を持てなくなり外に出ることが怖い人たちがたくさんいる。

だから叱責しない。追い詰めない。追い詰めたらきっと彼らは外に出なくなる。

 

ハローワークから出て外の世界を見つめた。

広々と広がる舗装された美しい道路。煌びやかな商店街。巨大な看板を掲げたホームセンター。何もかもが美しかった。私が引きこもって留まって働いている間に都会の景色は大きく変わっていた。私は会社員だった頃、何を見ていたんだろう。

 

ということでハローワークに行けないあなた!

新しい世界が広がっていますよ!

みんな優しく出迎えてくれます!レッツゴー!ハローワーク!!

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