閉鎖された霧の世界、無限に続く殺戮の儀式。そして僅かな休息の時。殺人鬼たちは互いの過去を打ち明けあう。
やれたかも委員会 in DeadbyDaylight
ナースさん
サリー・スミッソン、今年で40歳になります。
トラッパー(大企業の御曹司)
…………新しいマスクのデザインはどうしようかな……気をてらって猫耳もありかもしれん
レイスくん(フリーター)
なんかトラッパーからバラの香りがするんだけど…………
マイケル(無職)
レイス犬臭い……
ナースさん
実を言うと……私、処女なんです。この年で。
レイスくん(フリーター)
えっ?しょ……しょじょなんですか?でもご結婚されてたんですよね
マイケル(無職)
ヒュ~~~
ナースさん
夫は肉体労働で毎日過酷な作業をしていました。家に帰った頃にはもう疲れきっていて、とてもその、できるような状態じゃなかったんです…………
トラッパー(大企業の御曹司)
要は立たなかったんだな
レイスくん(フリーター)
おい!!トラッパー!
ナースさん
こくり…………
ナースさん
夫は私と結婚してすぐに亡くなりました。事故でした。今思えばもっと夫と触れ合っていればと後悔しています。夫とは友人の紹介で出会い、当時の時代は婚前交渉に対する忌避がとても強くて手を繋ぐことすら恥ずかしがっておりました。
レイスくん(フリーター)
きゅん……
マイケル(無職)
きゅん……
ナースさん
結婚してからも急に変わることはなく、奥手な夫はなかなか私に触れてくれることはありませんでした。私も私で自分から夫に触れるなんて大それたこと勇気がでなくてできなかったのです。でもたった一度、一度だけそんな私にもチャンスがありました……。
トラッパー(大企業の御曹司)
ほう、それは?
レイスくん(フリーター)
ごくり……
マイケル(無職)
ごくり……
ナースさん
あの日、私と夫は夕食を共にしました。偶然仕事が早く終わったんです。緩やかな時間を二人で過ごしていました。そして彼が口を開き、何かを問うように私の名前を呼んだんです。「サリー」って。でもすぐにかれは俯いてしまいました。
ナースさん
その瞬間だけ二人だけの空間が生まれました。普段であれば夫はすぐにベッドに移動し、眠ってしまう。けれどその時は違ったんです。静かな食後の一時、穏やかな空気、狭い部屋に二人の男女。夫は顔を赤らめて俯いていました。静かな夕時。甘い空気。いつもとは違う日常がそこにあったんです。触れればたやすく破れてしまう私たちの日常。ほんの少し、ほんの少し勇気を出せば。でも出来なかった。気付けば時間だけが過ぎ、夫は言いました。「そろそろ寝ようか?」と。その一言をきっかけに甘く秘めやかな空気は普段の日常のものへと戻っていったんです。あの時、あの時私から誘っていれば……私は……。
マイケル(無職)
やれた2票。僭越ながらナースさんのやれたとして認定いたします
ナースさん
…………やれたんですね……私は……。
マイケル(無職)
白く咲く美しい花に咲いた甘く純粋な時間。いいやれたかもでした。大事にしてください。
レイスくん(フリーター)
おい!トラッパー!!何でやれないに一票入れてるんだよ!どうみてもやれただろ!!?
トラッパー(大企業の御曹司)
え……っ……それ聞いちゃう?
トラッパー(大企業の御曹司)
そ、それは……その
トラッパー(大企業の御曹司)
その……体が……ちょっと薄すぎて……
やりたく……ない……かな?
やりたく……ない……かな?
ナースさん
なんですってええええ!!!?
トラッパー(大企業の御曹司)
ギャアアアアアアアアア!!!
マイケル(無職)
相手の動きを予測した鮮やかなブリング……
レイスくん(フリーター)
まさに
殺
れた。だな