最近ゲーム攻略系のブログサイトが大量に増えている。私がこのサイトを開設した2015年ごろにはそういったものはあまりなかった。
当時ゲームサイトというのは金にならないと世間的に言われ、wikiや実況動画に負けて廃れゆく運命だと思われていた。
それでも私は好きだったからそれを始めた。
自分の目で見て感じた内容をひたすらまとめ、英文は分からないなりに自身で翻訳し、時には恩人や同じ活動をしている人にお願いしたり協力したりしながら多数の記事を書き上げた。
出典を伴うものは引用文を設け、閲覧する人はクリアまでの道のりを見たいのだと仮定しエンディングやネタバレは絶妙に避けて記事を作り続けた。ネタバレを含むものは必ず注意書きを設けた。神経質なくらいに。
でもここ最近私の記事を真似するサイトが増えているのを感じる。
普通に自分の視点で感想や攻略情報が書かれているのはいい。いたって普通のことだから。そういうのは見てわかる。文章にその人の心が宿る。文を見てその人の性格が伝わる。他人の文章をパクっていないのはすぐわかる。
でも明らかに見て文体や内容、フレーズといったものが酷似しているものもある。所々変えてはいるけどいっていることや内容が同じだしフレーズも同じ。そして私が別ゲームの記事を作ると、その後に同じゲームの記事を作り文体やフレーズまで真似される。
明らかに私の文章を見て文体を微妙に変えただけの記事だ。それを大量に生成することで広告収入を狙っている。
ゲーム攻略で儲けるならば以下の手段一つしかない。自分でプレイして調べるのは時間がかかる。利益もすくない。
お金儲けを狙った業者は得てしてwikiや他の優良なサイトから文章を抜き出し適当にバレない程度にリライトして記事を大量生産する。
私がオリジナルでこつこつ長い時間をかけて記事を書くよりもずっと早く楽に大量の記事を作ることができる。
さらにエンディングやネタバレを全て網羅しもれなく書き連ねる。こうすることで記事本体の分量と厚みができ、私のようなネタバレを避けた記事よりも内容が充実していると評価され検索エンジン上位に上がるようになる。
閲覧者は基本的にクリアまでの道のりをどう越えればいいかを知りたい。障害が乗り越えられないからそこに来る。見たいのはネタバレじゃない。でも検索に評価されるのはネタバレ、エンディング込みの攻略情報だ。
だからそういう記事をあげ続ける人はサイトの訪問数と金しか見えていない。
私は記事を読む人の気持ちや楽しいという感情を提供したい。自分が見たものを伝えたい。自分の作ったものを読んで後悔してほしくない。だからそんな記事は作れない。結果、負ける。
人は安易に軽率に金になる手段に飛びつく。そこには善意も何もない。
配信サイトやブログなど人に力を与える媒体というのは使う人によって悪にも善にもなる。だが与えられる力が大きくなってくると人は悪に傾く。そして力にとりつかれ他人のことなど考えなくなる。
見ている人の意思を全く考えず無作為に人の記事をパクる業者を見るたびにそれを思う。