ゴリアテ | アニメ・ゲームブログ

Vtuberやってるはてなブロガーです。アニメやゲーム等の紹介をしているブログです。

ブルーノ・ヘンプ(ネタバレあり):Beholoder登場人物紹介

f:id:tableturning:20210227232656p:plain


社会主義国家を舞台に大家となって住民たちの行動を監視し、国家に通報するゲーム「Beholoder」の登場人物を好き勝手に紹介するよ!

 

この記事はブラックユーモアでできているから事実と異なる部分があるよ!あとネタバレがあるよ!

ゆっくりたのしんでいってね!

https://store.steampowered.com/app/475550/Beholder/

 

f:id:tableturning:20210220202653p:plain

ブルーノ・ヘンプ
年齢:不明
職業:国務次官補

カールとヘクターの直属の上司。ルーペをかけた小柄な人物でカールと比較するとかなり小さい。職位は国務次官補という役職であり、調べてみると国務長官を補佐し事務作業を管理する役職で国務長官に次ぐ第二位の地位らしい。

ゲームで出会える登場人物の中でも最も国家に近い存在であり、このゲームの本質を象徴する人物。国家のトップがこんなやつなのだから国のお先も真っ暗だ。

 

カールの仕事は主に彼を通じて出される。当たり前の話だが社会主義国家での指令はカールやヘクターの事情なんかお構いなしでありかなり無茶で横暴。アパートで起った事件は大家の責任であり、住民たちの動向を知らないのは大家の怠慢というスタイル。いきなりアパートの前に大音量の街宣車を送り込んで(プレイヤーの住居に)騒音攻撃してきたり、それに対して我慢しろの一言だけだったり、この無茶な命令にカールとヘクター(とくにカール)はかなり振り回されることになる。

性格的には国家に忠誠を尽くす優秀且つ堅強で真面目……なわけがない。

本作でもトップを争うクズ野郎であり、社会主義国家に忠誠を尽くすフリをして裏では権力を利用し、法に背いて利益を貪る。賄賂に汚職、典型的な性根の腐った国家のダニである。

 

彼の横暴はとにかくすさまじく「実の親を教える代わりに人妻を俺の部屋に寄こせ」や「甥が学校を卒業していい仕事を与えたいから仕事を辞めるように言え」「15万寄こせ*1を要求し、文字通り大暴れしてくる。

さらに何かにつけて金を要求する癖があり、ヘクターの生存条件にも関与しており彼の力を借りてヘクターが生存した場合、ヘクターの代わりに別の誰かが死ななければいけない。

ゲーム本編でもクズ中のクズである。

 

しかし前述のようにクズでしかない彼であるが、そんな彼にもわずかばかりの良い面はあり、ゲーム終盤で彼の行動原理を語る。ブルーノは社会主義国家というものを良く理解している。同時に人の弱さも理解している。ヘクターの追加コンテンツで安楽死は間違いだと言ってほしいという要求にも、社会主義国家がどうあるべきものか、たとえ周囲から見て明らかな間違いだったとしても、国家の書類がそうある以上、それに異を唱えるということは国家を間違いとみなすということだ、と丁寧に教えてくれる。

 

そして頼みさえすればカール、ヘクターどちらにも救いの手を差し伸べてくる。現金と引き換えに。 

権力を利用し法律を無視して人々の願いを叶え本来では手に届かない願望を実現させる。つまりは金さえ出せば国家の法に背くことでも叶えてくれるのだ。そう、願いを叶えてくれる。

 

f:id:tableturning:20210220221606j:plain
f:id:tableturning:20210220221600j:plain
終盤、ブルーノは重要なことを語る

「国家は正しいが人は間違いを犯す。人間は熱情や感情を持つ弱い生き物だ。国は世間がより良くなるために働く機械のようなもの。もしかしたら、それは無理矢理良くしているかもしれないけれど。

国は機械のようだけど、その機械をコントロールしているのも人々だ。我らに忠実な人の為ならいろんなことを許すことができる」

※英文の翻訳はフレンドとアメリカ出身の方に協力していただきました。感謝感謝。

 

 終盤に語るブルーノの言葉は、汚職、賄賂、恐喝が蔓延るこのゲームにおいて本質を表しており、ブルーノ自身を象徴するかなり重要な言葉になっている(残念ながら、日本語訳は滅茶苦茶になっていて意味不明になってしまったが)。

 

ブルーノは国家を正しいものと信じ、忠実に尽くしてはいるが一方で法律を無視し己の欲を満たし頼まれれば人を救い願いを叶えるという一見矛盾した行動をしている。

だがそれらは国家は世間のためにあり、より良い国にするべく監視や強制なども必要ならば行う機械のようなものだが、その機械をコントロールするのも同時に国民であると考えている。それ故に人の過ちも法に反する行いも許されると考えているのだ。

 

彼の本質を理解できるかどうかで、このゲームに対する認識が180度変わってくるだろう。

この人物を例えるなら自我に目覚めたキュゥべえ(まどマギ)。

国家が絶対である以上どうしようもない世界でも金さえ積めば到底叶えられない願いを実現してくれる。その結果が望んだ者にとってどんな結末であっても願いは実現するし、願いがどういう形で実現するかも金を払う前に丁寧に教えてくれる。

 

ちなみにゲーム開幕時にっこり笑うブルーモとにっこり笑うきゅうべえそっくりである。 

f:id:tableturning:20210227231859p:plain
f:id:tableturning:20210227231921p:plain


聞けばものすごく丁寧に教えてくれるし、聞かないと何も言ってくれないという点もキュゥべえと共通している。キュゥべえに自我があって自分の欲に忠実だったら多分こんな感じなんだろうなぁと思う。 

 

f:id:tableturning:20210220223039p:plain

ショートフィルムでカールが入手した違法薬物を手渡している眼鏡の公務員がおそらく彼。犯罪者を連行する公務員と違って、小柄で痩身の人物となっており壮年のイケオジである。ゲーム本編からは想像できないほどかっこいい。 

*1:このゲームではすさまじい大金