ゴリアテはよく判例を見ることがある。
裁判所の判例は中立的視点で書かれていて事実だけが淡々と記載されている。
中にはとても残虐で恐ろしいものがあったりする。
中でも印象的なのは強姦で刑務所に入った男性が、数年たって刑務所から出所し、刑事罰を受けた報復として殺害してしまうという事件だ。
この事件はたしか1989年頃に起きた事件で当時日本を震撼させた。
男性は当然、死刑判決。でもあまりにも恐ろしい事件だったこともあり、被害者が警察に相談することをためらわせる一因になったと思う。
というのも、この当時強姦罪は最低懲役が3年となっており、下手すると執行猶予がついてしまうので被害届を出しても加害者と顔を合わせてしまうリスクがあったのだ。
強姦罪自体数年で出てこれるほど刑が軽いため、数年で出所し報復されるかもという恐怖があったり、そもそも証拠不十分で有罪にすることすら難しい。
よくある抵抗しなければ合意とみなすという判決だ。
生活保護の受給、養護施設を出た青年たちの保証人問題(成人年齢の引き下げ)、今は色々なことが昔と比べて改善されて弱者救済に動いていると思う。
まだ100年もたたない数十年前はなかなか怖い時代だった。
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