少女を育ててお姫様に育成するスーパーファミコンの育成ゲーム、プリンセスメーカー。前回めでたく11歳の誕生日を迎えたエル。しかし家出してしまい誕生日パーティを開いてあげる事が出来ませんでした。ささやかなケーキだけを楽しんだ後、娘に話しかけると…。
な…そんな…。お父さんと話したくない…?これが噂の反抗期なのか…?始めての事に対してショックです。いつの間にか娘に嫌われてしまっていたなんて、受け入れたくない事実…。
一体何が原因だったのでしょう…。アルバイトが嫌だった?勉強が嫌だった?もっと遊んであげればよかったのでしょうか…。そんな思いがぐるぐると頭の中を回ります。
とにかく、何時ものようにお城に連れて行き人脈を広げることにします。門番ではもう大した人脈を広げる事が出来ないので近衛騎士に面会を申し込む事に。
残念ながら面会を断られてしまいました。礼儀作法がなっていないせいです。偉い人と話をする為には礼儀作法を身につけなければいけません。ですが、礼法を学ぶにはお金がいります。しかし主人公は負傷した元勇者。年収500ゴールドの庶民レベルの収入しか入ってきません。完全なる負のループです。
トホホ、貧乏はしたくないものですね。
幸い、懐には最低限のお金があったので全財産を使用して礼法の学問を受けさせます。そしてそろそろ同じアルバイトも飽きた頃かと思いますので久々に農作業のアルバイトをさせてみましょう。
失敗です!!料理と仕立て屋のアルバイトばかりで体力が落ち切っていた娘には重労働だったようです!失敗ばかり繰り返してしまいました!完全に私の落ち度です!
家計は火の車。貧乏生活。娘に満足な教育も受けさせるどころかおこづかいすらあげる事ができません。私はなんてふがいない父親なんだ…。
そんなダメな父親にも娘は笑顔で接してくれます。なんていい子なんだ!!
料理屋と仕立て屋のアルバイトを繰り返すしかない日々が続き季節ややっと9月。500Gのお給金が国から入ります。やった!これで娘に礼節の教育を受けさせてあげられる!
そして9月は収穫祭がおこなわれる季節…前回屈辱の敗退を果たした料理コンクールに再挑戦です。がんばれ!エル!
やりました!!エルは2位です!がんばった!まあ料理上手なエルなら当然の結果ですね!賞金として2000Gも入ってきました!やった!これでエルにもっと教育を受けさせてあげられる。そしてがんばったエルにはいっぱいご褒美をあげたい!お小遣いもバカンスも!
と、そんな私の心境を知ってか知らずか旅の行商が訪れました。一体何の用だ!
なんだか見るからに怪しい行商人です。
痩身茶に豊乳丸!!?そんな怪しい薬を娘にあげられるか!!帰れ!帰れ!
行商を追い返し、やっと娘に礼節の教育を受けさせてあげられます。これで偉い人と話す時も困る事はありません。
ついでに舞踊のレッスンも受けさせる事が出来ます。体力や芸術も上がるし、スタイルもよくなります。将来、素敵な女性にしてあげられるなら安いものです。
今まで上げられなかったお小遣いもあげる事が出来ます。当たり前に出来なかった事がやっとできて涙が出ます。
ぎゃーーーーまた家出した!!私の何がいけなかったんだ!
やっぱり感受性が高いのが駄目かなあ。でも感受性が低いとコンクールに入賞できないし…正直この家出システム入らないと思う。別に非行度が高いわけでもないのに…。
まあ何はともあれ騎士様ともちゃんと会話できるようになりました。教育の成果が表れ始めた様です。良かった。
最初の頃、娘が興味を持っていた芸術の教育も受けさせる事ができるようになりました。社交界では必須の項目ですからね。
ぎゃーーーーまた失踪した!!
帰ってきた娘は少し大人になった気がしました。
嘘です、ただ誕生日を迎えて12歳になっただけです。
ということでプレゼントを買いに行きます。去年はパーティすらできませんでしたから親としては感無量です。やっぱり自分の娘の誕生日プレゼントくらいはあげたい。
テディーベアに聖賢の書物…うーんとても迷いましたがここはバラのカップにしました。気品のある感じが娘にぴったりです。
執事「ハッピバースデー お嬢様―♪」
私「ハッピバースデー エル―♪」
家族みんなで祝う始めてのお誕生日…なんて幸せなんでしょう。家族を持ったらこんな感じなのかなあ。穏やかで幸福で…一人ぼっちじゃない。そんな気持ちを感じさせます。
そんな幸福に包まれた翌日…
また家出したーーーーー!!