犯人は僕ですの二作目が登場しました。その名も露天風呂編です!
あらすじ
今回のストーリーは、写真サークルの合宿で旅館に訪れた主人公一行。旅館は古いですが露天風呂もあるという風情のある場所です。そこで主人公はあることを決行します……。それはノゾキです!!
しかし主人公が双眼鏡を持ってノゾキをしようとした瞬間、同じサークルメンバーのツチヤに発見されてしまいます。
丁度、のぞきをするために壁をよじ登っていた主人公は思わずバランスを崩し、ツチヤの上に衝突。ツチヤは石に頭をぶつけてしまったのです!
救急車を呼ぼうとする主人公、そんな中に現れたのがシラトリです。前作殺されたシラユキと同一人物なのかはさておき、シラトリは救急車への発信を切ってしまいます。そして言いました。「半分背負ってあげる」と。
そしてツチヤの脈を図ると、彼が死亡するのを見届けました。これでシラトリとの共犯が始まります。
これがシラトリの前世の姿「シラユキ」。大分キャラが変わりましたね(というか別人だけど……)
今回のサークルメンバーは全部で8人です。簡単に説明すると以下の通り。
クロダ:ツチヤを事故でツチヤを殺してしまった実行犯。マヌケで思慮が浅い。
シラトリ:ミステリアスな読者モデル。しっかり者のように見えるが弱い。
ツチヤ:被害者。クロダを注意しようとしたら事故で死んだ。チャラ男。
アカニシ:無口なクールガイ。不良でヤンキー。仲間意識は薄い。
キダ:クロダの友人。サッカー部で明るく快活な性格。
ミズノ:快活なスポーツ女子。面倒見が良く。モモイと非常に仲が良い。
ミドリカワ:リーダーシップのあるメガネ。変なカタカナ英語を混じらせて話す。
モモイ:おっとり系女子。めんどくさがりや。
プレイしてみた観想
でもって早速プレイしてみました。例の如くサークルメンバーから犯人の疑惑をかけられてしまいます。
第一ステージはミドリカワ。最初はチュートリアルといっていいほど簡単に弱みを握ることができます。
部屋にも簡単に入れるし、免許証も簡単に確認できました……って年齢35歳!!?
と、このようにメンバーひとりひとりに意外すぎる真相が隠されています!それを一つ一つ暴いていく爽快感!そして弱みで相手を黙らせる快感!
さらに今回はシラトリとの共犯です。シラトリは的確にサポートしてくれたり、共犯として協力することができますが、それ故メンバーたちがシラトリと言い争いになることもあるのです。
そんな彼らの発言に弱みと矛盾点を見出し尽かさずかみつく!これぞ弱みを握って口封じ!犯人は僕ですの魅力を更に高めているといってもいいでしょう。
前作からの改善点
弱みを握って口封じを行うという仕様上、前作にはいくつかの問題点というか詰めの甘いがありました。それはキャラクターが持つ弱みが、そこらへんに落ちているという点です。
前作では借金の督促状やら、犯罪の証拠が入ったUSBメモリがそこらへんに落ちていたり、キャラクターが落としたりします。人に知られたくないほどの弱みなのに展開的に都合が良すぎましたね。ストーリーを動かすには仕方がないといえばそうなのですが……。
今回の露天風呂編ではそういった都合の良さがぐっと減り、展開的にも大分改善されました。重要書類などがそこらへんに落ちていることはなく、端から見るとどうでもいいようなアイテムが重要な意味を持ち、それを解読して弱みにつなげていきます。まあモモイが近隣住民からの損害賠償請求を自室で燃やしていたのはどうかと思うけど……ミズノにいたっては隠す気が感じられない……。
また前作ではどうしても主人公ばかりが攻められているという変な状況が作られていましたが、今回はシラトリが共犯であるためシラトリも疑われます。他人を守るためにも裏工作をしなければいけません。時にはシラトリの意見に同調したり、無視したり。
犯人は僕です!プレイ後の感想【ネタバレ】
とりあえず一回目は普通にプレイをして普通にクリアをしました。難易度はまあまあ。ふつうにやれば迷うことはないかなと言った所です。ここからネタバレ込みの感想になります。
当たり前のことですが実は黒幕がいます。
ノーマルエンディングでシラトリからクロダに当てられる手紙……。
クロダくん、元気かしら?
ろくに眠れてないんじゃないかと思って、手紙を書いてあげたわ。
まあ…眠れていないのは私なんだけど。その…思った以上に
くるしいものね。ツチヤくんを殺したことが頭から離れないの。
がんばって誤魔化してきたけど、いつかは捕まるし。アナタには
いき続けてほしい。私が殺さなければ、楽しい旅行になっていた。ゆ
るされることじゃないから、自分の命で償うつもりよ。さよなら。
なんとシラトリの遺書でした!
どうして、あんなに気丈だったシラトリが自殺?そんなわけない!あんなハツラツとして裏工作してたじゃん!嘘だ!と誰もが思ったことでしょう。キャラ変わりすぎだよ。
と、まあ普通に終わるわけがなく。縦読みをすると「クろまくがいる」。なんと黒幕がいるようです。ここで重要なのが黒幕であって犯人ではない。
ということは殺したのはクロダで確定であって、それを工作した黒幕がいると考えるのが筋でしょう。果たして黒幕は誰なのでしょうか。各メンバーの弱みと流れを振り返ってみましょう。
1日午前のミドリカワ……ここは難なく進みました。選択をミスした際の減点も低く、誰でもクリアできるでしょう。まさしくチュートリアル。このミドリカワですが大学は替え玉を作って入学しており変な言葉遣いも頭の悪さを隠すためだったようです。
そしてミズノ、モモイ、アカニシと続き最後にキダ……。ミズノは元レディースの総長という黒歴史があり、モモイの父親をオヤジ狩りで暴行していました。怖いなー。
そしてモモイ、シラトリを犯人として立証します。ツチヤが殺されたときに泣いていたりシラトリに対して嫉妬していたりツチヤのことが好きなのかな?と思いましたが最後まで謎でしたね。
ミドリカワ
替え玉受験で合格しており年齢は35歳。初動から対応がいやにスムーズで死体を見ても冷静でした。初っ端からクロダを犯人扱いしていて正直一番怪しい人物でしたが、ただバカなだけでしたね。途中でミズノのことを気にするようになりラブレターを書き始めます。
ミズノ
元レディースの総長です。彼女の弱みは考えてみればメンバー全員の中で最も重く、オヤジ狩で警察沙汰になっています。しかもその被害者はモモイの父親です。最も人に知られたくない秘密を抱えています。真犯人として考えればミズノは強いアリバイを持っているためまずあり得ません。ただし共犯という可能性であれば別です。最初、ミズノとミドリカワの共犯でミドリカワが脅されていたりしたのかなと考えて途中で止めたのですが惜しかったなあ。
ミドリカワがミズノを気にしていたのは、クロダがシラトリを気にするのと同じ感じなのかなと思ったんですけどね。
モモイ
不潔ガール(爆)
家をゴミ屋敷にして近隣住民から迷惑料を請求されたりとにかく汚い。ただ、弱みにしては少し弱いかな。そもそもツチヤを殺す動機がないし彼女のアリバイは完璧です。だれかと共謀して殺すだけの理由がないため真っ先に除外。
アカニシ
寡黙なイケメンヤンキー。仲間思いではない。
国民的アイドル、カクザイルの元メンバー。ですが女性アイドルと交際しておりなおかつそのアイドルの所持品をネットオークションで売りつけて荒稼ぎしていました。カクザルに戻りたくてもアイドルが邪魔をしてきて戻れないというのが現状です。その弱みを握られてしまえばますます戻れないでしょう。
個人的に一番キライ。バッドエンディングで角材を持ってクロダに暴行してきたのが引き金になりました。こういうヤンキーは本当に嫌い。ただツチヤとの関連性が薄すぎて黒幕ではないかな。こいつも除外。
キダ
ボーイズラブな男子。クロダのことが好きだったのですが、クロダがアリバイ工作のためシラトリが好きだと言った瞬間葛藤に悩まされます。
ボーイズラブな動画サイトにクラスメイトたちの盗撮動画をアップロードしていました。内容そのものは寝そべっているだけだったり、部活の風景写真など他愛のないものでしたが、盗撮は盗撮です。
あと主人公のものを盗んだりしました。愛ゆえに。
男の子同士が隣同士で寝そべっている写真だけでもシラトリ歓喜。ちなみに私はトラッパーさんとレイスくんが隣同士で寝そべっている写真ならちょっと興味があります。
ゲームセンターで一番思わせぶりなことを言うのが彼なのですが、黒幕にしては少し違和感があります。怪しいんですけど何か違うんだよね。
物語の真相
キダの機械室に閉じ込めてからミドリカワの元に行くとイベント発生。ラブレターをミズノに届けるイベントが発生します。
当たり前のように出てくる選択肢。人のラブレターを見るべきではないと思いますが……「俺は人の秘密を握らずにはいられない」、「誤字がないか確認してやろう」ってどっちも同じじゃん!最低だな主人公!!
ひっでえ誤字、脱字…。しかもきたねえ字だなおい!
DAER MZUNO
水野さんへのおもいは99.8705ぱーせんとあいの方呈式でこたえをみちびきだしました。これは吉婚を全体におつきあいするのがマスト。いまから吉婚をグランドデザインいしましょう。わたしのいえは金もちで将来もあんたいです。それでは、RSVP…。PS.水野さんがもっているポーチ、みずたまでかわいいですね みずのさんだけに(わらい)
……。思わず無言になるほどヒドイ。気持ち悪い。ゾクッとした……。なんだろうな、これ。字が汚いとかそういうのもあるけど内容が……。溢れでるバカさ。頭の悪さ。今まで文章を書いたことも読んだこともないような、知能が停滞した大人が書いたようなイビツな文章です。最後のダジャレがトドメを刺しに来ています。ゾッとします。これで付き合いたいという女性が果たして出てくるのでしょうか……。
さて、ミドリカワの気持ち悪いラブレターはさておき、ミズノの部屋から入手できる「ボールペン」、「サクライからのメール」が入手できました。
サクライとはミズノのレディース時代の仲間です。
内容は「シラトリの奴、まだ信じてんの?うける(笑)」でした。そう、黒幕はミズノ確定です。正直、びっくりしました。だってどう見ても黒幕として繋がる部分が見当たらなかったから。
キダを弱みで口封じしたあとペンでラブレターの添削をしてあげようとすると、ペンから音声が流れ始めます。
ミズノ「私がモモイのお父さんにケガを負わせたの」
ツチヤ「そうか。オレを信じて話してくれてありがとう」
ミズノ「うん、ツチヤはモモイと仲いいから相談したかったし」
ツチヤ「お前って本当……クズだな!悪いがコイツで録音させてもらった」
なんと!ミズノはツチヤに弱みを握られていたようです。すぐさまシラトリの元へ向かいます。
そこにはミズノと一緒にいたシラトリの姿が!まさかのミズノとシラトリの共犯でした!!これはさすがに意外だった!シラトリに何か手紙のようなものを書かせているようなので強奪します。
これはノーマルエンディングで出てくるシラトリの遺書です!ミズノはシラトリに遺書を書かせていました!
シラトリ「私がツチヤくんを見殺しにしたのは彼女の指示よ」
バイクで走行中のサクライにケガをさせてしまい、その弱みを握られてミズノにしたがっていたようです。勿論、サクライは死んでなんかいません。シラトリに真実を話します。
ミズノはシラトリにクロダを犯人にしろとは指示をしていない。シラトリのせいでクロダは殺人犯になったとのたまうミズノ。その上でミズノはクロダに交渉を持ちかけてきました。このままシラトリに遺書を書かせて全ての罪を背負って死んでもらうという交渉です。
いや、普通に応じることはできませんよ!
一生脅されそうじゃん!
さらにミズノが悲鳴を上げてわざと仲間を呼び寄せました!
ミズノを殺そうとしてきたと喚きだすミズノ!さらにここでイベント発生!
ミズノ「半分背負ったとか逃げ伸びるみちとか自供ととれるかなー?」
シラトリ「即興の芝居はたいしたものね。それでみんなの目をあざむけるかしらね?」
ミズノ「犯人は私だっていうのかなー??仕立て上げるなら、クロダの双眼鏡に私の指紋でもつけたらよかったねー?」
クロダ「そんなことしなくてもあのボールペンを警察に渡したほうがよさそうだわ」
ミズノ「良く考えたほうがいいよシラトリ」
シラトリ「そうね、アナタをのばなしにしてはおけないわ。もう犠牲者を出さないためにも」
噛み付くポイントは二回目の双眼鏡のところです。クロダが犯人はオレだと自白します。タイトルの複線を回収した見事なシーンです。
そしてここではいるミズノの回想。
ツチヤ「ちょっと調べさせて貰ったがお前爆走鬼人団だろ。悪いがコイツで録音させてもらった。200万で手を打ってやる」
ミズノも弱みを握られていたようです。しかも相手は口の軽いツチヤ。
例え金で解決したところで問題の解決にはなりません。そう、彼を殺さない限り。
そして、3人は警察に連行されました。めでたしめでたし。
でもミズノは結局、モモイのお父さんもケガさせちゃうしモモイの思い人だったかも知れないツチヤも殺しちゃうし、モモイの大切な人を全部奪っちゃってるんですよね、皮肉だよなあ。
2作目となる今回ですが、1作目の詰めの甘さなどが改善され綺麗なシナリオになっていましたね。黒幕もまさかの人物でした。導入はのぞきがバレて事故で殺してしまうというあまりにもマヌケを通り越してボーゼンとするようなお粗末なものでしたがストーリーはとても綺麗に作られていました。
シラトリも頼りがいのある強い女性と見せかけて、割と弱くて守ってあげたくなるような女性でしたね。前作のシラユキとは大分キャラが変わっています。
証拠品もぱっと見、どうでもよさそうなものが重要な要素に繋がっていてよかったです。借用書だのUSBメモリだのが簡単に見つかっちゃったらさすがに編ですからね。ときにキダの「魚、何日に公開」とか確かに投稿主とかじゃないと気付かないよなあ。
私もブログを書くときにああいうメモ書きは良くするので良い証拠品だなと思いました。たとえばゴリアテだったらゴリアテって書かないで、golyatにしたり微妙に分かりづらくしてメモったりします。あと投稿日時って重要だよね。そう言うところ上手いなあ。