思い付きで個人Vtuberになったゴリアテです。Vtuberになって一年半くらい?楽しいVtuberライフを送ってます。
昨今目覚ましいAIの発達。VtuberでもAIが導入されAIVtuberが誕生するようになりました。
AIVtuberは人間とちがって多くのメリットがあります。
- 24時間365日、体力の限界を超えて配信ができる
- 誹謗中傷などでダメージを受けない
- スキャンダルが無い
AIVtuberを掲げる人からは、Vtuberの中の人を全部取り換えてAIにしてしまえという過激意見もあるみたいです。
そしてまことしやかに人間のVtuberはいなくなり、すべてAIに変わるという人間不要論もできてきます。
AIVtuberが称賛される多くの意見の一つとして「スキャンダルが無い」という意見です。男とセッ…不純異性交遊もしない。問題発言もしない。だからスキャンダルとは無縁。事務所にとってリスクがとても低いからすべての人間はAIに置き換わるという意見です。
果たして本当にそうなのでしょうか。私は少し違うと思います。
正直人間がすべてAIに置き換わるということは起こりえないと思います。
- VtuberをAI化すると今まで以上に企業に金銭コストがかかる
- Vtuberは作って終わりじゃない。デビューしてからもお金がかかる
- 24時間配信しても品質の低い配信だと人が離れていく
- 制作管理者にスキャンダルや誹謗中傷が行く
VtuberをAI化すると今まで以上に企業に金銭コストがかかる
基本的にVtuberという商売は大手の企業であれば、その屋号をタレントに貸し出しタレント側で活動するという関係性で成り立ちます。
にじさんじとかホロライブとか大手はそうですが、タレントがMVを作ったり、新衣装を出したり、オリジナルソングを出したり、はたまたMIX師にお願いして歌ってみたを出したりという過程で視聴者を増やしていきます。
動画作りはみんなが思う以上にお金がかかるものです。
そういったお金がかかる活動をタレントが負担することで企業Vtuberは成り立っていいます。これをすべてAIに変えてしまうと会社側が全部負担してAIVtuberを維持しないといけません。
とくににじさんじの商売などはその最もたるもので、にじさんじという屋号があるだけで初動で数万のチャンネル登録は望める。どんどんタレントを増やしてタレントがコンテンツを作りヒットすればまた利益になります。
AIVtuberを作ってにじさんじに所属させればいいじゃんとも思うけど、基本的に前世の姿を捨てて転生が前提になるのでそれも難しい気がします。
Vtuberは作って終わりじゃない。デビューしてからもお金がかかる
あと誤解されがちなのはVtuberは作って終わりではなく、むしろデビューしてからの方がお金がかかるという点です。
Vtuberの出産費用はアバターの絵とモデリング、これだけで60万以上。ロゴや絵を自動生成しても、商業の世界でやるなら他のVtuberと被ったら大炎上してしまいますからこの出費は変わらないでしょう。
そしてデビューしたらしたらで飽きられないように動画を作り、歌ってみたを作り、広告を入れたり新衣装を出したり、とにかくお金がかかります。生きているだけでお金がかかります。ニコ生のギフトイベントなんて地味なイベントでも30万は必要です。
AIVtuberでも人間でもお金は切って離せるものではなく、プロの世界でやるなら誰かが負担しなければいけません。
24時間配信しても品質の低い配信だと人が離れていく
また無制限に配信できるというメリットもあまり強いものではないと思います。
配信というのは適当にやればいいものではなく常に一定の品質を維持しないといけません。垂れ流してただコメントを読み上げるだけでは人は離れていきます。
面白い雑学を24時間垂れ流すだけでもダメだし、萌え声で24時間媚び続けていればいいわけでもない。バランスと言うか緩急つけるというか、それはさながら音楽のようにAメロからサビに移行して場を盛り上げたり、アーカイブに残ったときも快適に見れる工夫が必要です。
制作管理者にスキャンダルや誹謗中傷が行く
これについても完全に安全ではないと思います。Vtuberにスキャンダルが多いのはそれを作り上げている人がいるからです。
男とゲームしたなんてどうでもいい情報ですらスキャンダルになる世界です。
それらはスキャンダルを起こしたからスキャンダルになるのではなく、炎上を起こそうとして相手を潰してやろうと思っている人がいるから炎上が起きます。
Vtuberはたくさんのお金が動くため、その分競争も熾烈です。スパチャランキング1位が炎上で潰れれば100万人ほどのリスナーが推しを失います。そういった理由で常に炎上を画策する人がいます。
会社だってよくわからない会社も多数参入しているような状態で足の引っ張り合いも当たり前です。時には他のVtuberのリスナーが敵になることもあります。
自分の推しを応援するために他のVtuberを潰そうとするも間違った推し活をする人も少数ながらいます。
私も最近、参加していたギフトイベントで多数の伝書鳩*1が行われ、配信に変なコメントを入れて荒らそうとする人が出てきたり、他の配信でゴリアテはエロ売りしているとか風潮したり色々ありました。
こんな地味な個人Vtuberのゴリアテですら荒らされたり伝書鳩をされたりする世界です。AIVtuberがスキャンダルを起こさないのなら、それを運用する人をターゲットにすると思います。
AIVtuberは傷つきませんがそれを運用するのは人間です。誹謗中傷で傷つきますし生きていれば何らかのトラブルにはあいます。
今後AIVtuberが商業目的で運用されることがあるのなら、リスクをゼロにはできない気がします。じゃあ会社でAIVtuberを…となると最初に掲げたコストが発生します。
AIVtuberによって人間が完全不要になるということは正直起きないと思います。それこそAIに財産権を与えてお金を渡しておけば自動的に活動してくれるような人工知能でもない限り難しい気がします。仮にそれができたとしてターミネーターみたいに、人間は金儲けに不要と判断するようになって人類に叛逆したりしそうです。
ただここまで書いたリスクはあくまでもにじさんじとかホロライブとか登録者数十万規模のVtuberを目指すなら、という話で個人としてのんびりやる分にはリスクは少ないかと思います。
*1:他のVtuberがあなたの悪口を言っていたよと言う事