2023年10月1日からステルスマーケティングの規制が日本でも始まりました。
Youtubeの方でも広告の透明性向上のために、広告の出稿者の氏名表示義務が厳しくなっています。
いままで匿名で誰でも広告を出せていたのが今では、広告を出した人の実名が表示されます。
企業名も表示されるようになったので、個人だと偽って活動していた企業Vtuber(広告費を経費で献上している)は一発でそれが露呈するようになりました。
- 広告代理店サービス続々出現、でも個人Vtuberは使わないほうが良いと思う
- そもそもYoutube広告は個人が数万出しても効果がない
- ゴリアテの前会社ではGoogle広告は稼げると積極的に営業していた
広告代理店サービス続々出現、でも個人Vtuberは使わないほうが良いと思う
これに伴い、いくつかの広告代理サービスが出現しそうです。内容はVtuberさんからお金をもらい代わりに広告を出してくれるというものです。この業者を使うことでVtuberさんは従来通り匿名で広告を出稿できるようになるのです。
名目としては
広告を個人で出すと氏名が表示されるからVtuberさんの安全を守るため。
だそうです。
ですが、私は正直使わないほうが良いと思います。
広告が厳しくなったおかげでステルス企業が明らかに減った
10月1日のステマ規制をきっかけに体感ですが個人を偽るステルス企業勢がかなり減った気がします。
ニコ生のギフトイベントも昔みたいに100万入るようなことはなくなりましたし個人勢にとってかなり過ごしやすい環境になりました。
普段なら100万ポイントが入るイベントも、落ち着いて私でも3位になることができたんです。この時は本当にたのしかったなあ。
個人勢にとって過ごしやすい環境になった
以前は企業が個人と偽ることで、個人勢は数千万を広告に投入するステルス企業勢と同じ土俵で戦わなければいけませんでした。
アマチュアの世界にガチプロが入ってくるのでどんなに個人で素晴らしい物を作っても常にプロと比較されイベント系は企業勢が総なめ。リスナーさんたちも最初からやる気を失うという事態が起こっていました。
例えるならコミケや同人即売会に企業が漫画家を雇って、個人を装って二次創作を大量に作り利益を上げてるような感じ。
でも直近のMV制作オーディションではそれがなくすごく楽しかったのを覚えています。
折角土壌が正常化したのに、また匿名にして昔のような状況を作り出そうとしている人がいる。
そもそもGoogleが広告の透明性を上げるために仕様変更したのに、抜け道みたいなことをコンサルがするのってどうなの?って正直思いました。
中にはVtuberさん向け解説チャンネルとかもやろうとしてるんですよね。
本当に辞めて……。
そもそもYoutube広告は個人が数万出しても効果がない
そもそもの話なんですが、個人がお財布から数万円をYoutube広告に出したところで費用対効果は低いと思います。
Youtube広告やGoogle広告はそもそも企業が数百万単位で入れるものです。
Vtuberにおいては企業が経費の名目で数百万を入れています。
Vtuberさん向け解説動画とかをみて個人が真似して数万円入れるものではないのです。
企業と違い個人のキャッシュで活動してるVtuberさんが自分のお財布から広告を入れるのはリスクもコストも重い行為ですし、なんならその費用をShort動画にでも当てたほうがまだ効果があります。
ゴリアテの前会社ではGoogle広告は稼げると積極的に営業していた
ここからは私個人の話ですが、今から十年?前、私が昔勤めていた会社でもGoogle広告は稼げる商材として注目されていました。
上司や社長から毎日のように営業をかけろと言われていたのを思い出します。
ですがデザイナーを営業化させるこの鬼気迫る状況も「儲かる」という事情があったからだと思います。
会社は年間で使わなければいけない予算が決められている
なぜなら企業と言うのは年間で使わなければいけない予算が存在しており、経費として消費しないといけません。
そのため企業がGoogle広告に参入するだけで数百万の大きなお金が動くわけです。そこからマージンをいくつかとるというのが当時の会社の戦略でした。
ゴリアテは営業ではないので金・金・金でうんざりしていたのを思い出します。
会社の経費を使うと一回の広告に数十万が動く
実際それを導入した会社は少なくても一回の広告で数十万の予算をかけていました。
これを個人でできると思いますか?
よく解説チャンネルがやろうとしている代理店ビジネスはそもそも個人向けじゃないんですよ。
あたかも個人Vtuberさんにおすすめかのように紹介されているけど、内容的には企業の人に向けたメッセージになっているんです。私はこのあたりからコンサルたちの言う言葉に疑問を抱くようになりました。
個人を名乗る企業勢が大半を占めている現状
現在Vtuber界隈は多くの企業が個人だと偽っている現状があります。
個人を名乗ればゲームの利用許諾は事前申告もいりませんし、リスナーさんたちは投げたスパチャがすべてタレントさんに入ると信じます。
そして広告費は企業の経費の名目で数百万を投じることができ、
多くの有名絵師は企業経由からの依頼しか受けないためクオリティの高いサムネイルやアバターを用意することができます。
素人だらけの個人Vtuberというジャンルで無双状態になれるわけです。
個人かどうかを確認する術がなかったので今まで個人を名乗らない理由はありませんでした。それがステマ規制に係るGoogle広告の厳格化でやり辛くなったのです。
Vtuber界隈は自称個人だらけの世界になってしまいましたが、だからこそ多くのコンサルは表向き個人Vtuberさん向けにおすすめというスタンスを取らざる得なくなったのではないでしょうか。
ステルス企業勢について愚痴りたいけど難癖付けられる。個人Vの言論封じられる
本当にちゃんと活動している人たちはステルス企業に対して今まで良い感情はもっていないと思います。
でもそれを公言することはなんとなくタブーな空気感がありました。
何か知らないけどコンサルから「リスナーさんの事を思ってない」とか「ステルスの事を思うならリスナーさんと向き合うべき」とか挙句の果てには「ステルス企業に親でも殺されたんか?」
とか言ってるんですよ。Vさんのためとか言ってるコンサルが。
いや何のために独占禁止法があるねん。なんのためにステマ規制がでたんだよ。
インサイダー取引がなんでダメかしっとるんか?公平な取引市場を維持するためだって。
取引市場が混沌化してズルが当たり前になったらそこで誰も取引しない。
今のV界隈がそれじゃん。
個人と企業がごった煮になってるから危険に遭うVも増える
正直こういう記事を書くこと自体、背中を刺されるリスクを上げる気がする。
ただそういう危険な世界になっているのも企業と素人がごっちゃになってるせいに感じる。
企業は企業、個人は個人でちゃんと垣根が分けられていれば一般の人が危険に遭うリスクも低かったかもしれないけど今は商業と素人がごっちゃになっててその運営は誰がやっているかも明らかにされていない。
だから少し怖いと感じることがある。
さすがに某Vtuberさんが告発してたVtuberがパパ活の温床になってる…とまでは信じたくはないけど……。今芸能界で起きてるジャニー事件をVの世界で作ろうとしてる人がいるのかなぁ……。
Vtuberが健全な土壌になることを願い、第二の芸能界にならないことを祈ってこの記事をしたためておきます。
全ての個人勢に幸あれ。