ゴリアテ | アニメ・ゲームブログ

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パトリック・スタイン:Beholoder登場人物紹介

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社会主義国家を舞台に大家となって住民たちの行動を監視し、国家に通報するゲーム「Beholoder」の登場人物を好き勝手に紹介するよ!

 

この記事はブラックユーモアでできているから事実と異なる部分があるよ!

ゆっくりたのしんでいってね!

https://store.steampowered.com/app/475550/Beholder/

 

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パトリック・スタイン
年齢: 17
職業:大学生
「私の長男。彼はエンジニアになるために勉強していて、とても親切で熱心な若者です」

カールの一人息子。プロファイルのフレーバーテキストからカールがどれだけ息子を溺愛しているかが伝わってくる。

鉱山大学に通っていて実はガールフレンドがいる。そんな背景もあって本当に勉強しているか怪しい。ゲーム背景では鉱山大学の生徒を鉱山に行かせる計画が上がっており、その仕事の過酷さを匂わせている。

 

大学で勉強しているだけあり、本人の意思を無視した監視や持ち物検査が当たり前の国家システムを疑問視しており、父親の仕事に対しても内心反発している。 

 

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同じアパートのマルク・ラネックじーさんの眼鏡を「大人っぽく見られたいから!」という理由で盗んでしまうちょっと悪い子。当然カールは激怒したが、当のマルクじーさんは「若い子はそういう時もあるよなあ!ハゲとか脂肪とか全然考えてないな」と若者特有のやんちゃに上機嫌。誠実さにお金までくれる。

とにかく金のかかる息子で何かにつけて金銭を要求してくるが、彼の要求にこたえるかどうかが一家の生存を大きく左右している。

カールが息子を信じ用意した大金を渡すシーンは、無口な父の愛情と自立する息子の巣立ちを感じさせる。近代においてはシングルマザーも多く、父親のいない家庭も少なくはないが、そんな近代では見なくなった父親の愛情を見ることができる数少ない名シーンであり、涙無しでは語れない。

17歳という繊細な年ごろで皮肉ながらもマトモで正しい感性の持ち主の為、ルートによっては悲惨な目に遭ってしまう。

カールが終盤で国に対してイライラしてくるのと同時に、パトリックも父親に対して反抗的になり国に対して強い反発を抱き革命を望むようになる。

 

そのため何かにつけてトラブルを起こしプレイヤーから見るとうざったくて仕方がないが、実はこのパトリックは父親の良心の塊と言えるような存在で、悪い事と良い事を理解しているが故に反発をしているだけにすぎない。

 

住民たちを盗撮したり物を漁ったりすることは本来良い事ではない。ゲームにおいて日ごろの行いが良いというのは、窃盗・盗撮と変わりなく国に許されているかどうかの違いでしかない。

マトモな感性を持つものならばその行為に嫌悪感をもって当たり前なのだ。

 

ゲームの仕様上、パトリックやアンナといった自分の妻と子も通報できてしまうのだが、仮に自分の妻のアンナを通報して警察に連れていかれると、パトリックが苦悩の果てに思いつめ、カールを射殺してしまう。しかもこの射殺イベント、カールがどこにいても他人の家に侵入していても自動的に発生し、プレイヤーのコマンドを受け付けず否応なく死に至らしめる。これを避けるためにはパトリックを密告して逮捕させるしかなく、アンナを逮捕させれば自動的にパトリックとマルタどちらも失うことになる(マルタの病気はアンナがいないとイベントが発生しないため、自動的に死んでしまう)。

 

パトリックは元々、自分の父親が仕事とは言え、他人の監視や密告という人権を害した仕事をしていることに反発していた。しかも国家の出す法律はリンゴが違法だとか、海外の音楽がダメだとか戦時中の日本を思わせるめちゃくちゃな内容であったり、北朝鮮を思わせる炭鉱行という罰のような労働もあった。

それでも父親は国家の命令に従うだけの冷酷な人間ではなく、家族のことは大事にしてくれると信じていたのだろう。それが裏切られたと知れば彼の葛藤は想像に難いものであり、射殺を選んだ彼の表情からは壮絶な苦悶が読み取れる。

実際カールの性格はお世辞にもいい人とは言えないが、家族を思う姿だけは唯一の良心だった。