社会主義国家を舞台に大家となって住民たちの行動を監視し、国家に通報するゲーム「Beholoder」の登場人物を好き勝手に紹介するよ!
この記事はブラックユーモアでできているから事実と異なる部分があるよ!あとネタバレがあるよ!
ゆっくりたのしんでいってね!
https://store.steampowered.com/app/475550/Beholder/
|
ヤコブ・マニシェイク |
---|---|
年齢:45 職業:科学教師→無職 |
|
ヘクター「特別な寄宿学校で才能ある子供たちを教える。」 カール「いかがわしいやつだ」 |
|
本作最大の被害者。 このゲームにおいて彼だけが幸せになる方法が存在せず、不幸になる以外の選択肢が存在しない。
元々は妻と一人の子供がいる善良な科学教師であり、学校で化学を教えていた。その前は研究所に勤めていたが彼の才能を嫉妬する同職員によって研究を盗まれてしまい、昇進した同僚はブラックな研究室を作り上げヤコブを追い出してしまった。 |
|
彼には実は娘がおり、息子のマーカスは双子であったが、ブルーノの養子縁組の謀略によって死んだことにされていたことがDLCで明らかになる。 DLCではどのルートを選んでも彼の不幸が運命づけられており、すべての住民が幸せになるコンセプトの幸福に浸る眠りというタイトルに関わらず、彼だけは幸せにすることができない。彼の生き別れの娘のズラタを生かしたい場合は、ヘクターが彼を政府へ密告しなければならずその場合ヤコブは職を失いさらには妻のルイーザが子供を連れて逃げてしまうか、ルイーザが資金不足で高名な医師であるアロイスの手術を受けることができず、妻を亡くしてさらにマーカスも孤児院へ送られ家族崩壊という悲惨な結末になる。
しかしヘクターが何もしなくても、ルイーザとマーカスの血液検査が政府が取り決めた反逆者の遺伝子となるため、政府から逃げる必要があるのだが、その道中でマフィア組織に二人がとらわれてしまう。(むしろ本編との関連性の高さからこの展開こそが正史とでも言わんばかりである)
ヤコブは二人を取り戻すため、マフィアに永遠と麻薬を製造させられることになる。ヤコブを重宝するマフィアにとって、ヤコブは必要な存在であり同時にヤコブにとって大切な家族も重要な人質となる。ヤコブは家族を生かすために麻薬を製造し続けなければならないという地獄のような選択肢を取り続けるしかなく、マフィアもそれを分かりきっているため妻と子は殺さないがヤコブのもとへ帰すことも絶対にないという絶望的で救いのない話になっている。 麻薬を製造する以外に成す術もなく、家族を救出する術も存在しない、いつかは政府に逮捕され死ぬ運命という袋小路にとらわれた悲惨な結末が決定づけられている。
そう、本編で見つかる麻薬は彼が使用したものではなく彼が妻と子供を取り戻すために、地獄に落ちた囚人が蜘蛛の糸にすがるような思いで製造し続けていたものだった。 ヤコブは社会主義国家が取り決めた身勝手な政策によって家族を奪われ、家族の命を守るために法を犯さざる得なかった被害者だったのだ。 |
|
まさに最初から殺す前提で作られたキャラと言っても過言ではなく、顔に死相が出ている。DLCでは穏やかだったビジュアルも、本編ではボロボロの服装に不信の目付きという姿に変わってしまっている。 初見だと彼が悪人のように見えるが、彼の息子のマーカスはヤコブそっくりでも無邪気で善良な性格をしているためつじつまがあわない。ストーリーを深く進めていくと周囲からすべてを奪われた被害者であることが判明する。
さらに続編のBeholder2のプロモーションムービーではどう見てもヤコブらしき人物の死刑手続きが行われている。 ![]() ![]() このムービーの写真はヤコブ関連の実績の一つ「大きな取引ではない」のヤコブにそっくりであり、最終的には銃殺されている……。
作者が「あーこいつ最初から殺すつもりで作ったんだろうなー」と思わせるキャラクターはBeholder以外でも多数いるが、ここまで徹底的に死ぬ前提のキャラクターは見たことがない。 本編では彼を密告しなければ職務怠慢でゲームオーバーとなってしまう。 いずれにしても誰かが救われるには、誰かが不幸にならなければいけないというのがこのゲームで運命づけられた法則なのかもしれない。 |