フォロワーさんもダイエットをする人が増えてきてこんな記事が回ってきた。
停滞期のジンクスの話。
停滞期の仕組みはまた別で話すとして、運動について気になる事が書いてあった
江端:「食事による摂取カロリーに対して、個別の運動(歩く、走る、階段を上る)の消費カロリーは、恐ろしく小さいようです。これでは『ダイエット(体重を減らす)には、運動の効果はない』という結論になってしまうのですが……」
これは本当の話です。実際に電卓をたたいて調べた時、私はかなりのショックを受けました。
寝た切りの状態ダでダラダラしているだけでも、毎日10時間弱ぶっつづけで歩き続けるのと同量のエネルギーが消費されてることもショックだったのですが(何もしなくても、生きているだけで膨大なエネルギーが必要)、毎日のジョギング(30分)は、たった1個のコロッケで「なかったこと」にされてしまうことは、もっとショックでした。
引用:万年ダイエッターにささげる、“停滞期の正体”:世界を「数字」で回してみよう(22) ダイエット(4/10 ページ) - EE Times Japan
いやいや!運動だって重要ですよ!!
言いたいことはあるけど運動が減量に効果がないってのは言い過ぎ。
運動がダイエットに効果がないと言う人ってかなり多いんだけど、そんなことはないっす。
運動で痩せます。ただ肥満気味の人は普段の食生活や飲酒生活が壊滅的なことになっているので、食生活の見直しをして改善しないとダメってだけです。
運動はダイエットにバフを掛ける
30分ジョギングしてもせいぜい180kcalでコロッケの230kcalに勝てないとこの筆者の人はものすごく落胆しているけど、私はえっ、180kcalも減るじゃん!と思った。
運動でバフがかかってさらに180kcalも減るって結構お得!
この消費カロリーっていうのは即物的な見方なのだ。ダイエットは長期的に見て行かないといけない。
運動がもたらすもっとも大きいことは、己の身体にダイエットの効率を良くするためのバフがかかるという点だ。
運動を長期的に続けると脂肪が減りやすい状態になる
運動というのは基本的に筋トレは糖質を消費して、有酸素運動は脂質を消費するようになっている。即物的に考えるとたったの180kcalしか減らない。しかも一日に減る脂肪はせいぜい100gが上限なのでその後数時間走り続けても痩せることはない。
でもこの運動している間に脂肪を消費するという行動によって、日常生活において脂肪が減りやすい状態になっていく。
何もしてない人がコロッケを食べるのと、運動してる人がコロッケを食べるのでは全く違う
ただ普通にコロッケを一食食べるのと、運動をしている人がコロッケを一食食べるのでは全く違うのだ。
運動していない人がコロッケを食べたらそのまま脂肪になるけど、運動している人は脂質が燃えやすい状態になってるため太りやすさが全く違う。
運動している人は運動の積み重ねによって、太りにくく痩せいやすい体ができていく。
食欲が抑制され、代謝が上がり、脂質が燃えやすい体質になる。
ドラクエの魔法で言うならバイキルトやスカラがずっとかかってる状態。
何もしないでコロッケだけを減らす生活は太りやすい体になる
こうやってカロリーだけ見ると「運動してカロリー消費するくらいならコロッケ減らした方が楽じゃん!」
って思う人が多いと思うけど、普通に食事だけ減らすと太りやすい体になる。
体と言うのは入ってきたエネルギーで身体を動かすように調整していくのでカロリーを減らした生活をずっと続けていくと、そのエネルギーで何とかできるように体が調整してしまう。
そして今まで発生していた余剰の消費エネルギーがなくなって食べた分とトントンになる。痩せにくい。停滞期の始まり。
食事量を落とすと筋肉も落ちる
食事を減らして消費カロリーが余剰の状態になると、やっぱり筋肉も落ちる。筋肉を維持しながら脂肪を減らすってすごく難しい。
だって飢餓の歴史で筋肉を犠牲にして人類は生き残ってきたから。
だから筋力も落ちて余計に痩せにくいという状態になる。しかも減った筋肉を取り戻すってもの凄く難しいから、一度デバフがかかるとなかなか直せない。
運動すると食欲が抑制される
加えて言うと、長期的な運動と言うのは食欲の抑制に大きく影響してくる。
運動を行っている人は、長期的な運動によって小腸や脂肪細胞から満腹ホルモンだったり、GLP1だったりがたくさん出て体内のホルモン濃度が濃くなっているのだ。
GLP-1というホルモンは糖尿病患者にも使われている有名な痩せホルモンだ。
食欲や脂肪燃焼の増加など生理学的な機能に強くかかわってくる。
このホルモンが濃くなるということの意味はものすごく強い。
長期的な運動をするとペプチドも一緒に濃くなるので、ペプチドがGLP-1と協調して食事量を抑制する。
刺激が強すぎてケーキを三口食べただけなのに満腹になるみたいな極端なことが起きたりする。
運動をすると食欲が出るという人も多いかもしれない。それは食欲を増進するアシル化グレリンの濃度も高くなるから。
一見すると食欲増進ホルモンも抑制ホルモン出てて矛盾するじゃないか!と思うかもしれないけど、これによって生まれる効果はこれである。
「しゃぶしゃぶ一口食べただけなのにお腹いっぱい!!?」
GLP-1やペプチド系の抑制ホルモンもドバドバ出てるから空腹にはなるけど、満腹になるのも早い上、ちょっと食べただけなのに満腹感が強すぎてもう食べられない!昔みたいに食べ過ぎたら吐いちゃう!みたいなことが起きる。
普通の食事制限だけのダイエットと違って、食べたいのに物理的に食べられないのだ。
糖尿病予防に運動が重要だといわれる理由がここにあって、人間は血糖値が一番高い状態を幸福として記憶し、食べ続けてしまうようになっている。
それを物理的に止めてしまうのが運動なのだ。リバウンドは食事制限を続けた後もとに戻してしまうことで起きてしまう現象だけど、元に戻そうにも物理的に身体が受け付けないならリバウンドすらさせてくれない。
ほとんどの人はダイエットが終わったら昔みたいにいっぱい食べる!と心に決め込んでいる人が多いと思うけど、運動をやったらそれはできない。
まとめ:コロッケを多めに食べても太らない体になりたい
総括すると運動の重要性はこれに尽きる。
ダイエットが成功したとにコロッケを食べても太らない体になりたいでしょって話。
それにダイエット中の食事制限はメンタル的にもすごくキツイ。一日中食べることばっか考えてイライラする生活は耐えられないし、どうせなら普通に食べてストレスなくダイエットしたいとみんな思うはず。
自分はたまにマックのビッグマックセットとか、ハンバーグ弁当とか食べてもその次の日太るということが起きない。むしろその翌日から減量のペースが上がる。
うちの家は、家族が何かにつけてメシを食わせようとしてくれるので運動で太らないようブーストがかかってるのはかなり助かる……。
食事を減らし続ける時点で、苦しくてどうせ耐えられないんだから、嫌でも運動をした方が楽。
参考文献:
脳神経・内分泌学からみた運動と食欲の関係 [武庫川女子大学リポジトリ]
脂肪燃焼のメカニズムを知っていますか? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)